Project Story #02

衝突軽減システム
「FVM3」
開発プロジェクト

人と機械の共存を実現する、衝突軽減システム「FVM3」
危険は止めて防ぐ、守るための安全を。

システムで接触事故のリスクを低減
現場で働く人々を守る技術

FVM3作動イメージ

安全と作業効率を両立する衝突軽減システムの進化。
現場を止めずに、人を守る。

衝突軽減システムは、機体に接近する人や物を判別し、走行や旋回を自動で減速停止して、接触事故のリスクを低減する機能です。

ショベルが稼働する現場には、建設資材や他の重機、土砂の山や成形した法面など多くの物が存在します。あらゆる物を検知して、その度に停止していては作業効率が低下してしまうため、人のみを判別し減速停止させる衝突軽減システムを開発しています。

従来のFVM2+はLiDARを搭載し、赤外線の反射強度により、危険エリア内の安全ベスト着用者を検知していました。
検知精度の高さや実用性は評価されていますが、高額なLiDARが4台必要であり、価格面が普及の課題となっていました。

より安全な建設現場の実現には衝突軽減システムの普及が必要であると考え、カメラ画像による人認識を用いた衝突軽減システム「FVM3」を開発し、8型油圧ショベルに標準搭載しました。

衝突軽減システムの搭載機能

デュアルAIによる高精度な
人検知システム

カメラ画像による人認識技術はAIの進化により精度が向上していますが、建設資材などの多くの物が存在する建設現場で精度良く人を認識することは難しい課題です。今回開発したFVM3ではカメラとコントローラにそれぞれ内蔵された異なるAIで人を検知することで、この課題を解決しました。

安全ベスト着用者を認識するためにAIを内蔵したカメラを3台搭載し、さらにカメラの映像信号を異なるAIが搭載されたFVM3コントローラに送り、それぞれ別のアルゴリズムで人認識を行うようにしました。

AIカメラとFVM3コントローラで認識した情報は本体コントローラに集約し、調停することで最終的な人の認識を行っています。
このデュアルAIシステムにより、それぞれのAIの長所を活かしたチューニングが可能となり、カメラ画像による人認識でも高精度な検知ができるようになりました。

FVM3人検知システム

距離に応じて制御する、
減速・停止機能

走行中または旋回中に安全ベスト着用者の接近を検知すると、人と機械の距離に応じて 走行や旋回の速度を自動的に減速停止します。

減速エリア内に人が存在する場合は速度を落とし、停止エリア内に人が存在する場合は、走行や旋回を停止します。油圧制御により スムーズな減速を実現し、停止時のショックを低減してオペレータの負担を軽減しました。

また、停止機能作動時に操作を完全に不能にするのではなく、アタッチメントの操作や人のいない方向への旋回は可能とし、実用性にも配慮しています。

減速停止制御の動作イメージ

音と表示で危険を伝える通知機能

人が機体に接近していることを、ブザー音とモニター画面による強調表示でお知らせする機能を搭載しています。

アラーム音は内部と外部で切替可能であり、周囲環境に応じた設定ができます。外部アラームを鳴らすことで、オペレータだけでなく、機械周囲の人にも警告することができ、予防安全に有効です。

お知らせ機能

記録と可視化で支える、
現場の安全管理

オプションとして前方カメラを装着することで、機械の前後左右4画面を録画可能なドライブレコーダ機能を設定しました。

運転室内後方の専用ソケットにUSBメモリを接続するだけで自動録画が開始され、万が一のトラブルが発生した際に容易に状況を確認することができ、現場の安全活動に貢献できます。

あわせて機械の周囲360°の俯瞰映像をモニターに表示することが可能になり、より迅速に機体周囲状況を認識することができます。

ドラレコ機能

AIという予測困難な技術を商品化するには、柔軟な発想と緻密な設計が不可欠です。
若手でもアイデア次第で大きな役割を担える環境があります。

課題解決のためにチームで議論し、成果を出したときの達成感は格別です。
「安全を守る技術を、自分の手で形にする」――そんなやりがいを感じられる仕事です。

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